こんな方向けの記事です
- 発達障害と診断された
- 発達障害のため家族との暮らしがうまくいかず一人暮らししたい
- 生活保護を受給したいけれどアパートの入居審査に落ちてしまった!
今回は発達障害を理由にアパートの入居を断られてしまった経験のある方への記事です。
日本では10人に1人ともいわれる発達障害。私にアパートの入居でご相談いただく生活保護受給者のなかにも発達障害によって障害者手帳を持っている方はたくさんいらっしゃいます。ところが入居審査が通らないとお悩みの方もとても多いんです。
今回は、発達障害のある方がつまづきがちな入居審査を突破するためのポイントをまとめてみました。
発達障害を抱えている人が、どうして一人暮らしが向いているのか?二次障害をふせぐための独立したアパート暮らし。
まずはじめに、なぜ発達障害の方に一人暮らしをするのがおすすめかということについて書かせていただきます。
発達障害のある方の中には、ご家族との生活に強いストレスを感じてしまい、鬱や双極性障害などの二次障害に発展してしまっている方も多くいらっしゃいます。
発達障害の方の脳の特性やこだわりの強さにより、家族との間にあつれきができ、家族から叱責され、自信を無くして引きこもりや鬱になっってしまったり、というのが原因の方も。
この状況を改善する手だてとして一人暮らしは良い解決策になると考えられています。
私の所にご相談に見える多くの方が精神的に追い詰められ、最後の頼みの綱として独立した暮らしをご希望されています。
発達障害の方が一人暮らしをするメリット
一人暮らしをして生活保護を受給すると、発達障害の方に特に必要な「生活訓練」や「就労移行支援」のサービスも受けやすくなります。
そのような施設では、人との会話スキルやいろいろな生活スキルを学ぶことからスタートできます。ゆくゆくはアルバイトや障害者枠での雇用も目指すことができます。
しかし、一人暮らしをしたいものの、アパートの入居審査が通らず、困ってご相談にこられた方も多いので、いよいよ発達障害の方のアパートの入居審査通過のポイントを書いてみようと思います!
【大前提】障害を理由に家賃保証会社から審査を断られることはありません。
まず最初にお伝えしたいのは、障害を理由に家賃保証会社から断られることはありません。
家賃保証会社は、契約者が家賃を支払えなくなった場合に代わりに支払ってくれるサービスを提供していますが、障害を理由に保証を断られることはありませんので、安心してお部屋探しを進ましょう。
障害年金だけでは収入不足!?生活保護受給を視野に入れて収入を確保しましょう。
家賃保証会社の入居審査では収入面がみられます。アルバイトやお仕事をしていれば特に問題はないでしょう。
ところが、今現在無職、という方も多いことでしょう。この場合、たとえ障害年金を受けていたとしても、多くの方の収入は月額7万円ほど。
家賃保証会社からすれば、収入面ではお一人の生活を維持するには不足してしまうと見られてしまいます。
そのため、入居審査を通過するには生活保護を受けることを検討しましょう。
家族や友人、就労支援施設などのサポートを受けよう
アパートを借りるためには「緊急連絡先」または「連帯保証人」が必要となります。連帯保証人を頼める方は、親族にお願いしましょう。
アパートの契約で親族に連帯保証人になってもらったとしても生活保護の審査や受給に影響はありません。
緊急連絡先は親族が好ましいですが、お友達でも大丈夫な場合があります。
また、B型作業所などの通所先があり多少でも収入がある場合には、生活保護費にプラスして作業所の収入を合算することができます。施設の所在地や電話番号も申込書に記入しましょう。
自分の苦手なことを理解して不動産屋さんと共有しましょう
こんな苦手はありませんか?
- 車の音やドアの開閉音などの大きな音が苦手
- 急にチャイムがなるとひどく驚いてしまう
- 電車やバスに乗るのが苦手
- 曜日の感覚が苦手でゴミ出しを忘れてしまう
- あと伸ばしにしがちでゴミ出しに間に合わない
- ドアを閉めたか忘れる
- 不注意で部屋の鍵を無くしてしまうことがある
- お金を支払うのが苦手
発達障害を持っている場合には、自分の苦手を理解して工夫をしながら、場合によっては苦手を避けるお部屋探しをしてみましょう。
ゴミの集積所が近いアパートを選んでみたり、お部屋の鍵にスマートロックをつけてみたり、代理納付制度を利用してみたり、と経験豊富な不動産屋さんに相談してみるといいアドバイスをもらえますよ!
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きちんとルールを確認して、管理会社さん大家さんの理解を得られるお部屋から探していきましょう
最終的なアパートの入居の可否は大家さんや管理会社さんに委ねられています。
ですが、とても残念なことに、多くの方が入居を断られる1番の理由は「トラブルがありそうだから」ということかもしれません。
ところが、この「トラブル」の原因の多くは発達障害の方の脳の特性のせいと言われています。
他の入居者さんとの音や時間感覚の違い、アパートの入居の際の、共同生活のルールのあいまいさへの理解が難しいためということもあるようです。
お問合せや内見の際には不動産屋さんの担当者さんとコミュニケーションをしっかりととってトラブルを未然に防ぐ姿勢を見せましょう。
不動産屋さんの担当者さんはあなたのお部屋探しの一番の味方になってくれる人です。しっかりと確認をしていけば、きっと力になってくれるはずですよ!